【あなたを守る】ブラック企業超対処術 前編

どうも、スポーツジムの会員になったのに運動
せず、お風呂ばっかり入っていたら受付の人に
陰で「ニューヨーカー」(入浴する人?)とい
うあだ名をつけられていた司法書士城田です。
それにしても寒いですね。
今までが暖かかっただけに、ギャップで体調を
崩しておられる人もいるのではないでしょうか?
これだけ寒いと、スポーツジムでの入浴も露天
風呂は避けがちになってしまいます。
こんな事ではニューヨーカーの失格ですね。
始めから寒い冬だったなら大丈夫だったのかも
しれませんが、急に来られると柳沢みたいに対
応できなくなってしまいます。
分かる人だけで盛り上がりましょう・・・
人間というのは不思議なもので、傍から見てい
れば過酷な状況でも、慣れてしまうと耐えきれ
てしまったりしてしまいます。
しかし、耐えきれるからといって平気なわけで
はありませんよね?
無理をすれば必ず心にも体にもダメージが残り
ます。
そのダメージが引き金となって体を壊すことも
出てくるかもしれません。
何が言いたいかというと、ブラック企業のこと
です。
今日は最近よく言われるブラック企業問題につ
いて、法律の観点から考えていきたいと思いま
す。
説明しよう、ブラック企業とは・・・
国が考えるブラック企業
最近では普通に使われるようになったこのブラ
ック企業という言葉ですが、一体どのような企
業なのでしょうか?
実は、ブラック企業の定義は未だに曖昧なので
す。
ちょっと前に国がブラック企業の名前を公開す
るということが報道になりましたが、定義があ
いまいなものをどう公開するのかという話にな
ってしまいます。
国の考えるブラック企業の定義(名前を公開さ
れる基準)は法令に違反しており、是正指導に
従わずに改善がみられない企業ということにな
ってくるのでしょう。
実際、是正指導は既に行われているということ
ですので、国からのブラック企業認定を受ける
企業は既に候補が決まっているということにな
ります。
よく話題に上がる大手企業(実名は控えますが
服屋さんとか居酒屋さん)は入っているのかち
ょっと興味がありますね。
国民が考えるブラック企業
定義があいまいなのはなぜなのかといえば、法
令を守っている会社でも労働者の感覚としては
許されない企業が存在するという事でしょうか?
そこら辺はなかなか言語化することが難しい領
域のような気もします。
しかし、不当な長時間労働を強いられたり、残
業代が出なかったり、パワーハラスメントが常
態化しているような企業であればブラック企業
と言って差し支えないでしょう。
しかし、もっと本質的な話をすればそこで働い
ている人間の未来に対して、普遍的な幸福を提
供できるか?できているか?ということのよう
な気がします。
仮に仕事がキツかろうが、給料が安かろうが、
その仕事を続けることで将来の起業に必要な
スキルが身に付くというのであれば文句を言
わずに働く人はいるでしょう。
逆に、誰でもできるような単純作業を延々と
続けなければならないのであれば、将来なん
の役にも立たないスキルですから、その人に
幸福を与えることは出来ません。
そういった事は面接段階でこちらも知ること
は出来ない訳ですし、もしもそういう会社に
入社してしまったのであれば、心中お察しい
たします。
しかし、今のまま続けたとしても未来が開け
そうにないのであれば、早めに手を打つしか
ないでしょう。
そんな会社は未払い賃金をもらって、さっさ
と辞めてしまうのが得策です。
出てきたお金で就職活動をする原資に充てて
いくことも出来る訳です。
ブラック企業と戦う
立証責任のお話し
まず、会社に対して未払いの残業代がある場
合、覚えておかなくてはならないことがあり
ます。
それは、未払いの残業代がある事を裁判で立
証しなければならないのはあなた自身だとい
う事です。
裁判をするにあたっては、「立証責任」とい
う考え方があるのです。
どういうことかと言いますと、ある請求を相
手にする場合、単に「払え!」と言って訴訟
を起こすだけで払って貰える訳ありません。
やはり、なぜ払わなければならないかという
事を証拠をもって裁判所に証明していかなけ
ればなりません。
この証拠をを訴えた方と訴えられた方のどち
らが集めるのか?というのが立証責任です。
訴えた側に立証責任がある場合は、相手が払
わなければいけない根拠を証明しなければな
りません。
逆に訴えられた側に立証責任がある場合は払
う必要がない根拠を証明しないといけない訳
です。
原則は、あくまで訴えた側に立証責任があり、
訴えられた側に立証責任が課されるのは例外
です。
未払い残業代の訴訟についても、原則通り訴
えた側で証拠をそろえないといけません。
考えてみれば当然の話で、何の証拠もないの
に「払え!」と言うだけでOKなのであれば、
悪質な人間が架空請求を乱発し、仮に優良な
企業であっても正社員で人を雇おうという気
にならないでしょう。
そうなってしまっては雇用が維持できません
から、請求者側で立証をしていく必要がある
というわけです。
後編に向けて
証拠を集めるとなると、会社にわからないよ
うに、こそこそ動き回ったりしなければいけ
ない場面も出てくるかもしれません。
もちろん、そのような証拠を集めている事が
発覚すれば隠滅の可能性も出てきますから、
同僚にも秘密にしておく必要があるでしょう。
こういう事を書くと、「ちょっと気が引ける
な」と感じる人も居るかも知れません。
しかし、組織はトップの手腕以上には伸びま
せん。
もしも、誰でもできるような単純作業を延々
と深夜まで続けなければならない上にその残
業代も出ないというのであれば、そもそもト
ップはあなたの労働力を安売りした上にその
上前を撥ねているだけの人とも言えます。
そんな場合はそこで仕事を続けた場合、どう
いう未来が待っているかを冷静に考える必要
があると思います。
もしも良い未来が想像できないと確信できる
方は、後編を見て行動を起こすべきです。
人間一人が一日中働いて数千円にしかならな
いというのであれば、舐められているかトッ
プが無能かのどちらかだと思います。